優しさの街に生まれたとしても
![]() | 東京・京都・NY タカツキ (2003/07/09) インポート・ミュージック・サービス この商品の詳細を見る |
黒猫は眠らない/タカツキ
SMRYTRPS、SUIKA等の活動が盛んなウッドベースの吟遊詩人、タカツキの2nd『東京・京都・NY』収録の作品。
猫好きなタカツキが昔から歌っていたライムという本作なのですがこの曲をモチーフに絵本も出てしまうという程のリリックに注目して欲しいところ。
猫の世界に入り込み語られるフレーズがスッと心に入り込むよう。
黒猫の毛を黒髪と表現してみたり、1000000回生きるよりも1度きりのプライドには叶わないと猫の素っ気無さに強さを持たせた解釈に昇華したりと耳を奪われる響の連続。正にnecoism、クロネ候。
トラックを手掛けるは侍の一人、DJ Kato Keita。ウッドベースにシンプルなアプローチの冷たすぎない裏打ちリズムがリリックを惹きたてます。展開もにくい。
黒猫の視点から繰り広げられる一つ一つの言葉がタカツキの心地よい声を通して響いていく様が印象深い傑作。
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ただたゆたううたううたうたい
![]() | タカツキタツキ タカツキ (2005/07/20) インディペンデントレーベル この商品の詳細を見る |
ブルーデイジー feat.toto/タカツキ
SMRYTRPSの中心人物でありSUIKAのメンバーでもあるタカツキの自身3作目のソロ作『タカツキタツキ』収録で、同じSUIKAのメンバーのtotoを客演に、そしてStringsにKaztakeを迎えた様々な表面を持つタカツキのSUIKA寄りの表情を見せてくれる一曲。
二人の失ったものと残された花に青すぎる夜空。手紙のような詩に切なさとだけでは表現できない感情を詰め込んだ歌声がしっとりと静かな夜のような音色に乗り伝え続ける様は涙が出てきそうな気さえさせてくれ、触れては失うものを言葉にしないよう、ただ生きると言う意味が深く心に残ります。
ちなみにブルーデイジーの花言葉は「美は常に新しい」。どこかその意に反するような詩がまた切なさを増して響きます。